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「俺も経済学部だから、何か困ったことがあれば何でも聞いてくれ。過去問が欲しけりゃあげるし、おススメのゼミも教えてあげる。連絡先交換しようか。ついでに岳と快も連絡先教えて。」
まさか颯太先輩と連絡先交換できるとは思ってもおらず、嬉しさのあまり顔が緩んでくるのを隠しきれず慌てて鞄の中にあるスマホを探していると
「先輩、すみません。遅れそうなので、連絡先の交換は次の機会でお願いします。快と岳、行くぞ。」
まさかの優斗の発言に動揺が隠せず、
「えっ、えっ。連絡先交換なんてすぐ終わるから、ちょっと待って。」
「初日から遅れて目をつけられるのも嫌だろ。先輩、また後程。行くぞ。」
半ば強引に引きずれらるようにその場を後にした。
「快と岳、入学式終わったら部活紹介があるからバスケ部に寄れよ。入学式遅れないようになー」
と後ろから颯太先輩の声が聞こえてきたので、慌てて後ろを振り返ると、笑顔で手を振っている。
その笑顔がなんともかっこよくて足を止めていると
「快、行くぞ。」と優斗に手を引かれる。
「ちょっと優斗。少しぐらいいいじゃない。折角のチャンスだったのに。」
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