95人が本棚に入れています
本棚に追加
「何がチャンスだよ。連絡先なんていつでも交換できるだろ。入学式に送れる方が大問題だ。」
「新入生なんかたくさんいるから、少しぐらい遅れても気付かれないよ。」
「そんなわけないだろ。そもそも、あんなカッコイイ先輩がお前のことを相手にするわけないんだから現実を見ろよな。」
分かってはいるが改めて言われると、恥ずかしさとイライラが込み上げる。
「そんなこと分かってるよ。優斗には言われたくないね。」
喧嘩になりそうな雰囲気を察したのか岳が
「まぁまぁ、お二人さんそこまでに。ここで学部別で分かれなきゃいけないみたいだから、入学式終わったら颯太先輩のところ行こうな。快、ここで待ち合わせな。優斗はどうする?」
相変わらず不機嫌な優斗が
「俺はバスケできないから行かない。部活もやる予定ないから、そのまま帰るわ。バイトしようと思ってるカフェを偵察がてら寄って帰るわ。」
「おう、分かった。じゃぁ、快あとでな。」
そういうと岳はさっさと行ってしまった。
優斗と二人残されたが、相変わらず不機嫌なので何も言わず私も自分の学部に指定された教室を目指して歩き始める。
最初のコメントを投稿しよう!