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「相変わらず訳分からないこと言う奴だな。おい、快。今度こそ、颯太先輩にアタックしてみろよ。彼女はいないらしいから。」
そう、私が憧れている先輩は今話題に上がっている颯太先輩だ。
高校のバスケ部の先輩で、憧れの先輩。
バスケは上手いし、優しかった。
自分に自信がなく、声を掛けることはできなかったから、大学こそはと思っている。
「岳、余計な事言わなくていいよ。先輩が好きなわけじゃなくて、ただカッコイイ先輩だなと思ってるだけだから。」
「俺、颯太先輩と仲良しだから、入部したら飯でも食いに行こうぜ。」
「それは緊張しちゃうな、だけど機会があったらよろしくと言っておこうかな。」
岳と盛り上がっていると、
「はいその話終わり。」
と不機嫌な顔な優斗が割って入ってくる。
「写真撮ろうぜ。」
無理やりこの話を終わらせてしまった。
あと少しで颯太先輩とご飯に行く段取りができそうだったのに心底残念。
また岳にお願いしようと思いながら、スマホに向かって笑顔を向けた。
あっという間に大学の入学式の日になる。
高校卒業してから、優斗とは会っていなかったから、久々に会う。
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