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入学式に一緒に行こうと約束していて、準備が出来たら家に来ることになっている。
入学式は就活でも使えるようなスーツで行く人が多いと聞いて、私もスーツで行くことにしている。
急いで準備をしていると、玄関のチャイムが鳴って、下からお母さんのバカみたいに大きい声で優斗を褒め称える声が聞こえてくる。
「優斗くん、スーツ着るとイケメン度がさらに増すわね。これは大学でモテモテになるわ。」「そうでもないっすよ。」
と優斗とお母さんが玄関で話ている声を聞いて、急いで玄関に向かう。
「お母さん、行ってくるね。」
「はいはい、二人共気を付けてね。それにしてもベビールームで並んでた赤ちゃんの二人がこんなに大きくなって、お母さん感慨深いわ。一枚写真撮りたいから、二人並んでちょうだい。」
優斗が私の肩を掴んで方がぴったりくっつくように隣に並ぶ。
今まで香水なんかつけていなかったはずなのに、隣に並ぶ優斗からいい匂いがする。
スーツ姿でいい匂い漂わす隣の男は私の知っている男とはまるで別人のように感じ、心臓がどきんと音をたてる。
「はい、二人共ありがとう。優斗くんのお母さんにも写真送っておくわね。」
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