80人が本棚に入れています
本棚に追加
/91ページ
「そろそろ帰りますね」
「うん」
「タカオカさんは帰らないんですか?」
「もう少しここにいる」
「そうですか……またLINEしますね」
「うん。またね」
「はい。また」
私はタカオカさんに背を向けて、バス停に向かって歩いた。振り返りたい気持ちを抑えつけたけど、抑えきれなくて一度振り返ってしまった。
タカオカさんは海を眺めていた。少し離れて見る上背はそんなに高くない。今見えるのが多分、本当の高さなんだと思う。
最初のコメントを投稿しよう!