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みなみの裏切りには、僕の気が済むまで報復した。
みなみが好きになった男はコンサルだろうか? 何となくそういうにおいがしていた。みなみの話す内容に、コンサルかぶれのようなものを感じた時がある。
僕から見たらコンサルなんて、無責任なんだけどな。競合を調査する能力は頼れると思うけど。
コンサルは提案するだけで、結局は責任取らないからな…………真に受けて業績が傾くことだって少なくないのに。
いつか瑠璃とみなみと3人で、また笑って話せる日が来るだろうか?
もう来ないかもしれないし、もしかしたら来るかもしれない。
みなみと瑠璃を引き離したのは僕なんだから、願う資格なんてないだろうけど、やっぱり心のどこかで願っている。
みなみと結婚している限り、生活費は送ろうと思う。お金の力は伊達じゃない。
お金を正しく使うのは大事なことで、正しい答えに繋がっていく道だと思う。僕はそう信じている。
どうなるかは分からないけど、やれるだけのことをやるしかない。
本当は離婚すべきなんだろうかと、考えることもある。
みなみが離婚したいんだったら、そうするべきじゃないのか。
じゃあ僕はどうなのか? 僕はみなみと離婚したいのだろうか。
いくら考えても、別れたいとは思えなかった。距離を置きたいとは思うのだけど。
今はどうしても、みなみと一緒にいたくない。
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