冷酷彼氏

13/29
前へ
/29ページ
次へ
シャワーを浴びながら、 私は放心状態となった。 --たっくん、何に怒ってるんだろう... 私がわがまますぎたから怒っちゃったのかな... 私、無茶ばかり言ってたかも知れない... グスン... 私は、またサングラスが必要になった。 必死に涙を堪えて、シャワーを止め、浴室から出てバスタオルで身体を拭いていると たっくんがだれかと楽しそうに電話で話してる声が聞こえてきた。 「ははは、そーなんだ」 「はは、へぇ、そーなんだぁ」 そこにはいつもの優男のたっくんがいた。 私にはあんな優しく話してくれないのに... 私にもあんな風に優しく話してほしい。 私は胸の奥がぎゅっとなった。 「わかった、レイカの好きにしな」 --え!?今レイカって言った?レイカの好きにしな、まさかの浮気?え?だから?だから冷たいの? 別れたかったって...こと........... 私は身体に巻いていたバスタオルを持つことすら出来なくなった。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加