冷酷彼氏

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「たっっくん!いい加減にしてよ!なんなの?昨日から態度悪すぎない?私何か気に触ることした?」 たっくんはスマホを耳につけたまま、呆然と私を見ていたかと思えば、また視線を逸らし無言になった。 「ごめん、後でかけ直す」そう言って 電話を切りスマホを持つ手を下ろした。 --やっぱり、やっぱり他に好きな人がいるんだ... 私は今にも溢れ出しそうな涙をグッと堪え、喉の奥が熱くなった。 「...ほ、他に好きな...人がいるなら...言って...ほしい...」 私は喉の奥がつかえて途切れ途切れにしか喋れない。 「す、好きな人ができて、私と別れたいからって...ヒック...」 「なにもそんな冷酷な彼氏になることないでしょ!?」 私は今出せる最大限の声で叫んだ。 たっくんに、伝えたかった。 たっくんは私にとって超優男だったってことを。 堰き止められていた堤防が決壊したように堪えていた涙と声が私から溢れ出した。
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