勘違い

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勘違い

「で?イヴリー海賊団所属で船長の昔馴染みのレベッカさんが、一体あたしになんの用事かしら?」 呆れたように口角を上げるチヨメに、レベッカの顔が怒りでみるみる赤くなる。 「何じゃないでしょ!この間ルイスに抱かれてたじゃない!」 え?と目が点になる一同。 「えっ?チヨメ……ルイスとデキてたの?」 どこから来たのか、シェリーが驚いた声をあげた。 「え?それはさすがにないでしょ」 これまたどこから来たのか、リュドミラも目が点になる。 「いや、ないよ。船長となんかデキるわけないでしょうよ。それよりどっから来たん?……あ、おはよう」 どこからか現れた仲間たちにひらひらと手を振るチヨメに、レベッカがまた叫び声を上げた。 「嘘つかないで!アタシ見たんだから!」 その叫び声を聞いて、じっとその様子を見ていたルイスが、ゆっくりとこちらに歩いてくる。 「何を見たの?俺たちがデキてるって?俺、チヨメのこと抱いてなんかないけど。被害妄想しないでくれる?チヨメも俺も迷惑だから」 「起こしてごめんね?とりあえず朝ご飯食べてきなよ。まだでしょ?シュウジ、チヨメにご飯食べさせてあげて」 さっきまでの苛立ちはどこへやら。くしゃっと笑うと、チヨメの背中をポンと押した。 「ありがとうございます……シュウちゃーん!ごはーん!」 ルイスの気遣いにチヨメはペコリと頭を下げて、シュウジの方に歩いていく。 「え?もうお昼だから……ブランチでいい?フレンチトースト焼いてやるよ」 シュウジがそう言うと、チヨメがキラリと目を輝かせた。 「マジっすか!シェリーちゃーん!シュウちゃんが、フレンチトースト焼いてくれるってー!」 レベッカの事など眼中にないチヨメに、レベッカが腰に刺していた剣を抜いた。 「アタシの話聞きなさいよ!」 剣を片手にチヨメの方に走るレベッカ。 「チヨメ!」
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