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2095年、最後の一個の鶏の卵を人工的にかえらそうとするも、実験は失敗。
2100年
人間以外の動物が絶滅する。
1日の最高気温が50℃になる。
そして、人間は...
人間を食べる。
たんぱく質を摂るために。
ただ、食べられてしまう人は一部のみ。
成人式によって自分が肉になるのか、生き延びることができるのかが決まる。
成人式は強制参加で、一つでも才能を持っている人は生き延びれる。
頭脳、身体能力、画力...
逆に才能を全く持っていない人は...屠殺場へ行き、安楽死、肉となる。
(屠殺場とは、食肉加工·解体場のこと)
「明日は成人式かぁ...
ちょっと怖いけれど...大丈夫!
誰もが羨ましがるくらい運動神経がいいんだから!」
ケンジはそう思い、胸を叩いた。
決してめでたい成人式ではない。
生きるか死ぬかが決まるのだから。
翌日 成人式当日
「あまり眠れなかったよ...
変な夢ばかり見たし...」そう呟くと、バスに乗り、会場へ向かった。
バスの中には運転手と自分しか居なかった。
そして会場に着き、受付を済ませ式が始まる。
数分後
「えーでは、能力テストを行います。」
そう司会が言う。
能力テストが始まり、数時間後 能力テスト終了
結果が一人ひとりに返される。
結果に書かれているのは、「生」か「死」のみ。
「あぁ、良かった...生だ...」
そう思っていると...友達の優だ。
「おぉ!ケンジも生か!!」
優が言ってきた。
「優も生か!!」
そう二人で喜び合っていると泣きながら同級生のサキが来た。
「うっ...うっ...二人は...生だったの?私は...死だった...」
「え!?」
ケンジと優が同時に言った。
「今まで...ありがとね」
サキは笑顔を見せながら、屠殺場行きのバスの方に向かって行った。
「ケンジ、お前、アイツのこと好きだったんだろ?
せめてアイツの肉でも食べてあげなよ」
「え!?」
サキは元々、絵が上手だった。
だが腕を骨折してしまい、絵が描けなくなったのだ。
解体され、店に並んだ人肉は
パックのシールに肉の人の名前が記載されている。
「この肉って、まさか...
すみません!この肉下さい!」
「まいどあり~」
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