コンビニアルバイト編①

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コンビニアルバイト編①

僕は週に5日、コンビニでアルバイトをしている。 大学院生である僕の授業は大概午前中で終了する。 たまに午後に研究のゼミが入る時もあるのだが、 それはまれなので、 お昼ご飯を大学の学食で済ませてからは 大概バイトに入ることが多い。 家からも近いし、口ベタな僕でも あまり客と話をしないこのバイトは すぐに慣れたのもあって けっこう楽しく働いている。 その日も午後からバイトに入ってた僕に 店長が頼み事をしてきた。 「由野くん…悪いんだけど、 今日の夜、バイトに入れないかな??」 「え…?よ、夜ですか??」 夜はもっぱら家で言語研究のレポを 書く時間に当てている僕なのだが…。 「夜のコがさ…風邪で来れなくなっちゃって… 頼むよ~由野くん〜〜」 店長は本当に困っているようだった。 バイトを始めた頃、 仕事をていねいに教えてくれた店長のことが 僕は好きだったし、 今夜くらいなら…とも思ったので 「あ…いいですよ…」と快諾することにした。 「助かるよ~~!!僕も顔出すし、仕事の内容は 昼間と同じだから…。ありがとう、由野くん~~」 店長の喜ぶ顔を見た僕も嬉しくなったのだが…。 まさか、たった1晩の夜のバイトで あんなことに巻き込まれることになるとは その時の僕はまったく思いもしなかった…。
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