さすが毒妹の夫

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さすが毒妹の夫

今月初めの話。 あたし毒妹は、愚姉2が入院すると聞いて、あることを実行すると夫に話してた。 それは、愚姉2・ボケ母と縁を切ること。 愚姉2の入院という、実家のピンチに合わせて縁を切るなど、とんでもないことだが。 毒妹の夫、いいんじゃないか、と理解あるお言葉を。 しかしあたし毒妹には一つだけ気になることがあった。 毒妹には中学3年の美娘がいる。 「鳶が鷹を生む」ということわざが、まさかウチで具現化するとは思わなかった、できた娘だ。 縁を切ることは一応理解はしてくれそうであるが、高校入学祝い金がもらえなくなる。 実家は美娘にとって大口入金元だ。愚姉2はボケ母の口座から遠慮なく引き出して、これまでも進学祝い・お年玉などをたいそう恩着せがましく渡してきた。 なので。もらえなくなったら母である毒妹が補填するよ、それ。と夫にも言っていた。 が、先週、愚姉2の入院がなくなり、しかもめんどくさい事態に。 縁を切るの、延期したよ…としょんぼり夫に報告したら、 驚いた後、 「あ それじゃあ入学祝いもらえるんだ タブレット代(進学予定の学校で使う指定品)にどうかな」(ちょっとうれしそう) さすが毒妹の夫。 あなたと結婚してよかった。
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