意外な場所での再会

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「なんでこうも、毎回自分に興味なさそうな人ばっかり好きになるんだろうね」 「自分のことを好きになってくれる人のことを、好きになれれば苦労しないのにね」  由佳の言葉は的確に私の心を抉るけれど、それでも私がいつも彼女の意見を求めてしまうのは、彼女が私以上に私のことを正確に分析して把握している、優れたアナリストだからだ。  でもそのアナリストが側についているにも関わらず、私の恋愛経歴は全く豊かなものではない。  一度、相手から告白されて付き合ったことがある。  あれは高校二年生の秋のこと。  そして振ったのは、私。  何回目かのデート、紫がかった港町の情景と、彼の傷ついた顔が未だに瞼の裏に焼き付いて離れない、あの夕べ。  どうしてあの時、彼の手すら取れなかったんだろう。
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