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「ちょ、良樹!どうしたんだよ!」
あいつの手を引いて俺達は、人気のない場所へとやってきた。校庭では、キャンプファイヤーが行われていて生徒の楽しむ声が微かに聞こえる。
「なに、どうした??」
「ちゃんと……言おうと思って…」
「何を??」
「こく……は……」
「ん??なに?」
「告白!!!」
喉に引っかかっていたその言葉が勢いよく飛び出して自分でも驚くくらい、でっかい声が出てしまった。
「告白って……ええ??」
あいつはその言葉に顔を真っ赤にさせ、目線を下へと逸らした。俺の心臓もドクッドクッとうるさくなっている。
「いいか。よく聞けよ。1度しか言わない」
俺は、あいつの肩を掴んであいつの目を真っ直ぐ見つめた。あいつもそれを察して俺に目線を合わせる。お互いに緊張で体に熱がこもっていく。
「俺は、お前のことが好きだ。だから俺と正式に付き合ってくれ」
「あ、えっと……」
「頼む。断んないで。断られたら俺、凹むから。メンタル弱いし」
「こ、断るわけねーだろ!バーカ!」
バーカって言いながらあいつは、俺に抱きついた。ぎゅっと近強く抱きしめるから俺もそれにつられてあいつを抱きしめた。
あ、俺…、人生の中ですっげー幸せかも。
「これからもよろしくな。良樹」
「あぁ。よろしく」
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