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「その頃だったかな。この場所に来たのも」
「だな。俺がこの場所見つけて、2人でよく来るようになった」
良樹が見つけたこの場所は、学校からそう遠くない。この場所は、自然に出来たツタのアーチを通り抜けると正面に大きな桜の木。その下には古びたベンチがひとつ。
ここで俺と良樹は、色々な話をした。学校の話はもちろん。お互いの好きな物。嫌いなもの。
そして、未来の話も。
まだ見ぬ、俺たちの将来のことについて沢山たくさん話した。あの頃の俺たちは、未来が希望に満ち溢れたものだと信じていた。
信じきっていた。
「なぁ……良樹。俺は、あの時どうすればよかったの」
「……さぁな」
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