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虹の橋を渡るまでは
「うちに猫がいます」
そう書いた小さなカードを保険証と一緒にカードケースに入れる。
色々あって、老猫を保護することになった。いままでペットを飼うことには乗り気ではなかったというか、俺がペットを飼うのは無理だと思っていた。
けれども、いざ飼ってみると可愛くて仕方がない。こんなにかわいい子を、もし俺になにかがあった時にひとりぼっちにさせるわけにはいかないと、あのカードを書いたのだ。
もし何かがあったときには、友人か、今は離れて暮らしている家族のところへ連絡が行くだろう。
本当はこの子が虹の橋を渡るまでは元気でいたいけれど。そう思いながら膝の上に乗る子を撫でる。
ちゃんとした飼い主になるから、長生きしてくれよ。
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