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番外編 ニョロニョロの棲む湖
今日は、もっと遠くを目指して西へ西へ！
たくさんの川を越えてたどり着いたのは…
海？
広くて、水もなんだかしょっぱい場所。
それに、なんだかあちこちに固まって、たくさんニョロニョロしたのが棲んでる…
お魚さんもいるけど、それは僕のよく見るお魚さんたちじゃない…
何だろう？？
人間さんたちは水の上をボートや色とりどりの三角のものに乗っていたりして怖がらないから、大丈夫みたいだけど。
水の中だけど、しっかり周りを見渡して人間さんたちに見つからないように気を付けなくちゃ！
『あら、お客様かしら…？』
水の底に、とっても長い裾の服を着た女の人がいて、僕に向かってニコニコ笑っている。
さっそくごあいさつ！
《はじめまして！ここからとっても遠い、東の沼から来ました、テッシーです！》
この人、踊るみたいに水の中を泳ぐんだ…キレイ…
『ようこそお越しくださいました、テッシーさん。私はここの主ですよ～』
やっぱり人間さんじゃないんだ、よかった！穏やかで優しそう…
でもここ、海かなあ？？
『ここは広いでしょう？でも、海ではないんですよ。海水が入ってきているので、棲んでいる魚もたくさんいるんです。汽水湖という種類の湖ですよ。』
へえ、湖なんだ！
『お腹が空いたでしょう？お菓子ならありますが、いかがですか？このあたりの名物の、おいしいお茶もありますよ〜。種類も豊富なんです。』
お茶！
最初に旅をしたところでももらったけど、美味しかったなあ…
嬉しいです、いただきます！
『どうぞどうぞこちらへ〜。』
案内されて、何種類かのお茶をもらったよ！
まずはコレから、いただきます！
さっぱりしてて、喉にスーッと通る…！
こっちのお茶は苦い、っていうのかな？それが少ない気がする…！
これはお茶の味が濃いめ！お茶らしいのもいいね！
『あらあら、まだケーキもあるんですよ〜？名産のお抹茶の。』
ケーキ！？
うわあ、最初の場所でもらった、『バナナ』みたいにフワフワ！
あれよりも少しおっきくて、キレイな緑色だ…！
『お抹茶は中に練り込んであるんですよ。お口にあったら嬉しいです。』
こっちもいただきまぁす！
甘くて、さっきのお茶よりもお茶の味が濃くて、これも美味しいよ！
『気に入っていただけて嬉しい！まだまだたくさんありますよ～！旅のお話も、ゆっくり聞かせてくださいね！』
黒くて長い尻尾の女の人は、そう言って僕のお話を笑って聞いてくれた。
僕の住む沼の近くと似たようなのんびりした場所と、人間さんがたくさんいる場所。色んな場所に囲まれたこの場所から、キレイでとても大きなお山が見えました。
いつかまた、ここに来られたらいいな…！
僕の大好きなカリカリを、たくさんお土産に持って！
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