第一章・・・心が呼吸できる世界 (第一節・・・不思議な光)

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 今日も。  お父さんとケンカをした。  とはいっても。  お父さんに一方的に侮辱の言葉を吐き捨てられているのだけど。  お父さんは仕事が忙しい。  だから、あまり顔を合わせることはない。  だけど。  夜、お父さんがいつもよりも早く仕事が終わり帰ってくると。  必ずといっていいほど私はお父さんの被害にあってしまう。  せっかく時間ができたのだから。  その時間をくつろぐ時間にすればいいのに。  私を攻撃するために時間を使うなんてバカな人。  そう思いながらお父さんの攻撃を受け流している。  しかし。  それは夜だけではない。  朝、お父さんがいるときは朝っぱらから言われることも。  なんで。  顔を合わせるたびに言われなくてはいけないのだ。  毎回毎回、うんざりする。  だから、お父さんとは、できるだけ顔を合わせたくない。  そう思っていても。  お父さんはわざわざ私の部屋に来てまで言ってくるから。  逃れることもできない。  逃れたくても逃れることができない。  それは精神的にかなり追い込まれていることになる。  そんな状態が何年も続いているから。  自分の精神が危険な状態になっているような気がする。  ……大丈夫かな、私。
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