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「他には? 週末婚はどんな感じなの?」
なんだかいつにも増してグイグイ来る美保に圧倒されつつ、フォークに巻きつけたパスタを口に運んだ。
「どんなって、別に……」
普通、と答えるのもあれだし、だからって、楽しいです! なんて答えるのもおかしいような。そもそも新婚の普通なんて知らないし。
「美保はどう?」
「なにが?」
「旦那さんと。妊活してるなら普段からこう、イチャイチャというか、くっついたりキスしたり、そういうのいっぱいあるでしょ?」
「…………」
「え?」
無言だ。だけど思いっきりニヤニヤされているのが居心地悪い。
「ふう〜ん? そっかあ。ではここからは、それについて詳しく訊かせていただきましょうか」
「うっ……あ、ははっ」
どうやら墓穴を掘ってしまったらしい。駆け引きとかどうもダメだ、昔から。
それで何もかも喋らされてしまって、もう汗が止まらない。
結婚祝いのパーティーで酔って自分からしてしまったキスに始まって、恭介さんからの不意打ちのキス、吉永君とのこと、恭介さんからの蕩けるようなキスに自分の思いを自覚したこと、目が覚めたらここに指輪が嵌められていたことまで。
女同士の、しかも親友となると会話はかなり明け透けで、もうこれ以上は何もありません、というほど喋らされた。
一つだけ、お腹トントンで寝かしつけられたことだけはどうしても言えなかったが。
まあおかげで、モヤっとしていた部分もスッキリしたような。
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