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先にざっと注文を済ませておき、程なく到着した二人と合わせて飲み物を頼んだら、約一ヶ月半ぶりの女子会開始だ。
「ひなた、おめでとう〜!」
「あ、ありがとう」
「あれ? テンション低くない?」
「ほんと、新婚のくせにぃ〜」
低いんじゃなくて、本当にバレないかビビってるだけですぅ。
「でもなんで? 全っ然、全く何も言ってなかったよねえ?」
「そうだよ。なんで黙ってたの?」
「あ、わかった! 旦那さん、性格はいいけどビジュアルが残念すぎるとか」
「あははっ! それ隠したいかも〜」
相変わらず言いたい放題の二人だ。
でも今日は腹が立たない。
だってね、恭介さん、性格もビジュアルも全然問題ないもん。見てから存分に驚いてくれたまえ、お二人さん、なんて心の中だけで大威張り。
「ちょっと利里亜、残念ながらそれはないから。浅井課長のこと見たらびっくりするよ。ねっ、ひなたっ」
美保の援護射撃に二人は目を丸くした。
「それ、どういう意味で?」
「えっと、まあ、いい人だよ、うん」
なんとなくぼかしたままにしておいた。
かっこいいし超超優しいけど、そんなこと口に出して言うの恥ずかしいんだもん。
どんな人よ? 写真ないの? なんで隠してた?
色々訊かれたが、あれこれ答えてボロを出してもいけない。だから、「来てくれるって言ってたから」の一言で、あとは美保が色々と語ってくれるのに任せた。
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