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キスが落とされる間際、好きだよと囁かれ、胸が震えた。
ピタリと合わせた唇の間で絡み合う舌が甘く感じる。蜂蜜のようにトロリとした唾液の絡み合う音から、晒してしまうのは恥ずかしい欲まで伝わってしまいそうだ。
その唇が離れていけば、顎に、頬に、耳にまでキスされて身を捩る。
そうされて出てきた私の声は、何とも甘い高音だった。
それを善と捉えるのは当然だろう。
だからなかなかやめてもらえずに責められ続け、耳を舐る湿った音に、脳のリミッターを壊されてしまいそうになる。
そんな状態でプルオーバーのブラウスの裾から片手を入り込まされ、キャミソールの薄い布地越しにお腹の辺りから撫で上げられたら堪らない。
這い上がる恭介さんの手に胸を覆われて、緊張から肩に力が入った。
ここまでして今更言うべきか悩んだ挙句、初めてだからやっぱり、と口を開く。
「恭介さん、シャワー浴びてなかった」
「後で」
そこでまた、唇にキスが戻ってきた。
恭介さんにしてみれば、本当、どうでもいいことだったようだ。
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