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俺たちは、人殺しだ。
でもそれは平和のためで。世のためで。政府のためで。
思考がグルグルと渦を巻く。まとまらない。
震える手でスマホを開く。
適当に開いたサイトに書き込む。
『俺の』
ジジジ。焦点を定める、殺人兵器が俺をとらえる。
『家に』
下の階からバタバタと音がする。既視感。
俺は、この状況を知っている。そう。確か、今日の仕事。
今日の仕事、その流れと、そっくりじゃないか──。
それに気付くと同時に、殺人兵器が銃で俺を穿った。
何度も、何度も。体に穴が空く。いたい、いたい、いたいいたいいたいいたい!
脳漿が飛び散るのを、まるで他人事のように眺めていた。
最後に視界に映ったのは、スマートフォンの画面に映る一文。
俺が書き込んだ、最期の、文字。
その内容は……、──。
──────…。
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