3.襲撃

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「はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ。 この俺が30秒も待ってやったてのに、ペラペラペラペラペラペラペラペラくっだらない話をごちゃごちゃごちゃごちゃごちゃと!!もうホント最悪!!!!って、いっけね。怒りのあまりすぎちまった。」 グサリ、グサッ、グサリ。 血のキツイ臭いがツンと鼻の奥を突き、僕は目の前で起きる惨状に耐え切れず、床に嘔吐してしまった。 紺の軍服を着た男は、子供の様に、本当に楽しそうにルドルフさんを刺し殺した。目の前で血飛沫が飛んで、すぐ近くにいた僕も返り血に染まっていった。 吐瀉物で汚れた口元を服の袖で拭って、血塗れになったルドルフさんの冷たい手に触れる。 つい数時間前はあんなに暖かかったのに。 ポロポロと頬をつたい出した涙を拭う気はなくて、冷たい亡骸を抱き締める。 死を見るのはこれで二度目だ。 魔獣に喰われた人を見た時はただ目先の恐怖しか湧かなかったのに。 唇を噛み締めて、嗚咽を堪える。 「……ぅ、ぐすっ……――!?」 突然体が後ろに引かれ、僕は強制的にルドルフさんの元から離れさせられた。 「悪いね。俺も大切な人が死んじゃった時の気持ちは分かるよ?でもどーしてだろ。人の見てると、なんかもう一周回って笑えてくるっていうか?って、アルフレイドちゃんは人じゃなくてエルフか。」 言いながら、男は僕の口元に小さな小瓶を添えた。 「精霊呼ばれたら面倒だし、おとなしくしろよ?」 「ッ、んぐっ…!ん、ん……。…、っ………んぇ、…ぁ………?」 「うぉ、この反応、マジか。 ちなみにこれは俺特製、エルフ専用の魔力封じの薬だ。これ、耐性ある奴は一時的に魔法が使えなくなるだけど、…耐性のない奴は魔法が出なくなるうえに、媚薬みたいな効果も出てきちまうんだよ。………ちなみに、アルフレイドちゃんはこの薬使って初めての耐性がない奴だぜ。」 男は軽快に笑って、僕を抱えながら立ち上がる。 ――と同時に、小屋の扉が開いた。 「遅いよ。リュージン。」 「隊長!まあまあ、そう言わねぇで下さいよ。それより朗報ですよ。アルフレイドちゃん、耐性ない奴だったんです。」 リア、フォード…。 ――紺色の軍服に、腰には剣。手には本。灰色に近い黒髪の緑眼の男。 「………そうか。ならばリュージン、彼は私の部屋に連れて行ってくれないかね。――――たっぷり可愛がってあげよう。」 「えぇー、隊長の独り占めっすかー?ちぇ、つまんねぇの。」 「無駄口を叩いていないでさっさと帰るよ。もしかしたらが――「隊長!!た、大変ですッ、何者かが次々と魔導士を倒し、物凄い速さでこちらに向かっておりますッッ!!!!」…あー、…遅かったようだ。」」
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