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1.障がいを診断されるまで
「お前は何で仕事が出来ないんだ?」
「やる気あるのか!」
障害が分かる前の話です。
出来ないわけでも、やる気がないわけでもない。だが、自分でも分からないのだ。
分からないから、対処のしようがない。
「困った」
家族も理解してくれないし。
『私のところで、見てあげるよ』
そう言ってくれたのは、母の友達の知り合いの人。セブンイレブンで仕事しているようだ。
その頃、家の近くでバイトしていたので(相鉄ローゼン)、週に2回仕事させてもらうことに。
しかし、はじめはレジをやらせてもらっていたが、どうも上手くできない。しばらくして、バックヤードに移った。しかし、物の位置が把握できない。時間が掛かってしまった。
1ヶ月ぐらい経ち、ようやく少しは慣れてきたが、まだ出来る範疇ではない。
『病院で見てもらった方が良いかもね。良い病院探してあげるから』
「ありがとうございます」
そうして探してもらったのが、横浜にあるハートクリニックという心療内科だ。
検査の結果、"広汎性発達障がい"と診断された。※後に発達障がいと総称される。
その発達障がいも様々で、ASD(自閉症スペクトラム)と分かったのは、しばらく経ってからだ。
それでもしばらくは苦労する日が続いた。
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