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びたんっ。 顔から爪先まで全身を地面に打ち付けた。 それも雨上がりのびしょびしょ、どろどろの土の上に。 アスファルトでなかっただけまし。 でも。 立ち上がることはできなかった。 人通りのない遅い時間だったから見ていた人はいなかっただろうが、恥ずかしさと悲しさで動けなかった。 「もう…」 死んでしまいたい。 自分の、20年弱の人生。止めてしまいたい。 ジクジクと胸の辺りが痛む。 このまま消えてしまえばいい… どのくらいその姿勢のままいただろう。 エンジンの音。 目をつぶったままの顔にライトが当たった。 轢かれる。 ごめんなさい。 運転している人には迷惑かけるけど、このまま…。 (✕✕✕✕は死ぬんだ) 体から力が抜け、そして意識まで抜けてしまった。 意識を手放したのだった。
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