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海ちゃんのいう通り、この日の勉強はテストで間違えたところの見直し中心のアッサリしたものだった。
いつもの半分くらいの時間で終わり、そのあとは海ちゃんと色々とお話をした。
学校のこと、部活のこと、授業のこと……
私の話ばかりだったけど、海ちゃんは楽しそうに聞いてくれた。
そして
「……ねえ、桜ちゃん。部活で忙しいときにちょっと大変なんだけど……もし時間があるなら付き合ってほしいことがあるの」
海ちゃんはちょっと申し訳なさそうにそう切り出した。
なんだろう。
でも海ちゃんのお誘いなら断る理由なんてない。
今回のテスト、本当に海ちゃんにお世話になったし、それに何より海ちゃんのこと大好きだもん。
「大丈夫だよ。桜、いくらでもお付き合いするよー!」
そう言うと、海ちゃんは安心したみたいに頬をゆるませた。
海ちゃんは昔からとても控えめ。
だから私に対しても少し遠慮がちなところがあると思う。
「……良かった。実は、桜ちゃんと一緒に……」
「うんうん」
「ウェディングドレスを選びたいなあ……と思って」
「ええ!?」
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