85人が本棚に入れています
本棚に追加
ツバメちゃんはパッと明るく笑った。
「うん!あたし、桜ちゃんに飼ってもらえるのが一番安心!よろしくお願いします」
ツバメちゃんがそう言うと同時に、猫ちゃんがニャアと鳴いた。
もちろん偶然なんだけど、この子からも挨拶してくれているように思えた。
……可愛いなあ。
「ありがとうね、晴香、沢渡」
「ううん、私たちも素敵な家族が増えて嬉しいよ」
お母さんたちがそんな会話を交わしている。
そしてふと気づいたように「そう言えば……」とツバメちゃんに向き直った。
「ツバメちゃん、猫ちゃんお名前なんていうの?」
「イカ玉!」
「いっ……?」
ツバメちゃんのそばによってきた猫ちゃん。
その子を優しくなでながらツバメちゃんは得意気に話す。
「この子、背中に茶色いぶちがあるでしょ?それがお好み焼きのソースみたいだから!それで、白いからイカ玉!可愛いでしょう?」
「………そうだね」
お母さんはにっこり笑う。
その隣でお父さんとナツメさんはちょっぴり苦笑いをしていた。
猫ちゃん……イカ玉はツバメちゃんになでられ、満足げにまたニャアと鳴いた。
最初のコメントを投稿しよう!