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三日間の期末テストが終わった。
一学期とはいえ、オレたち受験生にとって定期テストはかなり重要な意味がある。
夏は受験の天王山なんて言うけれど。
これから控える夏休みをどう過ごすか。
今回の期末はその入り口なのかもしれない。
そんなわけでテストが全て終わったというのに。
教室の空気は、完全に開放的というわけにはいかないようだ。
部活に向かうやつや、友達と帰るやつに混じって、もう新たに問題集や単語帳などを持って立ち上がる姿がある。
このあとも変わらず勉強……ということだろう。
……オレも、そろそろしっかりしないと。
まだ志望校もハッキリしてないんじゃ話にならないよな。
母さんは好きなとこに行けと言ってくれているけれど。
そもそも何を基準に選ぶべきか。
3年生になったばかりのときは、少しでも大学進学に有利なように、それでいて学費などの負担は少なく、と思っていたけれど。
……それで本当にいいのだろうか。
最近、そんな疑問が頭をもたげるのだ。
テストが終わってもいまいち気が晴れない。
思わず小さなため息をつくオレに、クラスメイトが声をかけてきた。
「……望ー、お疲れ。やっとテスト終わったなー」
「瑞穂。おー、お疲れ」
川澄瑞穂。
一年からの友人で、サッカー部のエース。
「瑞穂はこれから部活か?」
「ああ。もうすぐ大会だし、気合い入れてくるよ」
そう言って笑う瑞穂。
キリッとした二重の目に、爽やかな笑顔。
同性の目から見ても文句なしのイケメンってやつだ。
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