どうなる、summer vacation

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「それは……栗原先輩の告白の邪魔をしたくなかったから。何度も言うけど、ただ純粋に沢渡さんに告白するだけだって思っていたから」 「シュン……!お前……」 児玉先輩は何か言いたそうにしていたものの、結局押し黙ってしまう。 反論の言葉が思い付かないようだった。 美作先輩のいうこと。 強引だけど一応の筋は通っている。 あとはそれを信じるか信じないか。 児玉先輩は美作先輩の幼なじみだから、信じられないと思いながらも、信じたい気持ちがあるのかもしれない。 じゃあ、私は………? 「……沢渡さん」 「え……」 浅間先輩が私に声をかける。 心から心配そうに見つめてきていた。 「沢渡さんはどう思う?」 「え……」 「美作くんのいうこと、信じられる?わたしは、筋は通ってはいるけど信じにくいと思う」 「……あ、あの……私もです……。その、……信じるのは……不安、です」 そう言うと、美作先輩はピクリと眉を動かした。 「だったら……一緒に舞台はやれないね。仲間を危険にさらす可能性のある人と劇は作れない。美作くん、今回の役は降りてもらう。それで、沢渡さんには関わらないこと」 「…………そっか。わかりました」 美作先輩は深い息を吐いた。 そしてカバンから何かを取り出す。 それは台本だった。 今回の劇。『星のしあわせ』の。 美作先輩の台本はボロボロになっていた。 ふせんや書き込み、何度も何度も……何十回と読み返したあとだった。 「……美作、先輩」
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