どうなる、summer vacation

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●○●○●○ 次の日。 部活も終えて、荷物をカバンに詰め込むと、私は社会科室をあとにした。 「お疲れ様です」 そう挨拶すると、先輩たちが『お疲れ様』と返してくれた。 美作先輩も「沢渡さん、お疲れ」と言って微笑む。 その笑顔は優しい。 今日は、特に何も美作先輩から言われなかったな。 もう何も起こらないのかな。 美作先輩は、本当に何も知らなかったのかな。 それとも……。 「いやいやいや!考えても仕方ないことは考えない!」 私はプルプル頭を振って切り替えると、階段を上っていった。 生徒会室は四階にある。 テスト期間中以外は大体開いていて、先生や生徒会役員がよく出入りしている。 私も何度か来たことはあるけれど、こんな気持ちで訪れるのは初めてだ。 『一緒に帰ろう』 ……私たち、本当にお付き合いしているんだな。 「失礼します。お兄ちゃ……高橋先輩」 開け放たれていた生徒会室の扉から、中をそっと覗く。 パッと目につくのは、書類がつまれた長机。 それを囲むようにぐるりと置かれた本棚にはたくさんのファイルが入っている。更に棚の上にもつまれたファイル。 生徒会室は、いつ来てもどこか雑然としている。 お兄ちゃん曰く、片付けてもすぐに書類で埋もれてしまうらしい。 部屋の中は静かだ。人の姿は見えない。 生徒会役員の人はもう帰ったのだろうか。 お兄ちゃんは? 中に足を踏み入れると、つまれたファイルの影に隠れるように、机に突っ伏しているお兄ちゃんを見つけた。 目を閉じて、規則正しく肩を上下させている。 すやすやした寝息が聞こえてきそうだ。
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