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｢まあ、楽しいからな｣
｢え、ほ、本当！？｣
｢そんなこと嘘ついてどうすんだよ。……楽しいよ｣
｢そ、っか……そうかあ｣
望ちゃんの言葉に顔が自然とほころぶ。
そんな私を見て、望ちゃんが目を細めた。
｢……なあ、桜｣
｢ん？｣
｢お前、どうして動物園に来ようと思ったんだ？｣
｢え、どうしてって……｣
｢そんなそこまで動物好きってわけじゃねえだろ。……本当は他にいきたいとことか、やりたいことあったんじゃないのか？｣
｢………｣
望ちゃんの言葉に、私は少し考えを巡らせる。
でもすぐに望ちゃんに向き直って笑った。
｢桜……やりたいこと、ちゃんとしてるよ｣
｢本当かよ｣
｢うん。だって桜、望ちゃんと一緒に出掛けたかったんだもん。……それで、望ちゃんに喜んでもらいたかったの｣
｢……｣
｢だから望ちゃんの好きなとこに行きたかったんだよ。……えへへ、今日、桜も楽しいよ｣
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