Nice to meet you,イカ玉

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「……桜ちゃん、お勉強終わったよね。ちょっといい?」 勉強道具を片付けていると、お母さんが遠慮がちに声をかけてきた。 今の電話の話かな? 私は高速で片付けをおえ「いいよ」とお母さんに向き直った。 「……晴香お姉ちゃん、なにか深刻な話? 私、席を外そうか?」 海ちゃんが戸惑ったようにお母さんに尋ねる。 「あ、深刻ってほどでもないから大丈夫だよ!海ちゃんもここにいて。 えーと……実は、ね」 「実は?」 首をかしげて、聞き返す。 お母さんは腕組みをして考え込むようなしぐさで、続きを話し出した。 「実は、ナツメちゃんが……子猫をもらってくれないか?って聞いてきたんだけど」 「「え」」 私と海ちゃんの声がハモる。 子猫……。 こねこ……。 コネコ………… 「猫!?うちで猫を飼うの?やったー!!」 「桜ちゃん落ち着いて、そういう話が出たってだけで……お父さんとも相談しないといけないし」 「えー、桜飼いたい!猫可愛いもん!ちゃんとお世話するし」 「だからお父さんと相談しようね。動物のお世話は大変だからね」 お母さんは私をなだめながら、どうしてそういう話が出たかを説明してくれた。
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