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『ルドルフ』
モリスが声をかける。
モリスは、神聖夜騎士団のリーダーだ。最年長でありながら、容姿からも戦闘能力からもそれを感じさせない逞しさ、勇ましさ、そして強さを持っていた。
『次に死ぬのは──私だ』
『!!』
『だが…どうか、私を殺す者のことを…憎まないでやってくれ。恨まないでやってくれ』
『…どういう、意味なんですか?』
ルドルフはモリスの言葉に混乱した。騎士団の仲間の命を奪った者の正体を突き止めると提案したのは、モリスだったからだ。
『そのままの意味だ…だがルドルフ。お前には──ヤツの正体を知る権利がある』
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