7人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
既に息を引き取ったソリティアの手を握り、年甲斐もなく泣き叫ぶレックスの姿は、騎士団の目にこびりついて離れなかった。
それから3週間後、
変身能力を持つポーカが、女に刺されたと連絡が来た。
ポーカはアドルフの父──先代国王に拾われるまで、相当の遊び人だった。色んな女をとっかえひっかえして恨みを買っては、変身能力を利用して逃げていたらしい。
『ボクはいつ刺されてもおかしくないから、死んだ時は悲しまなくていいヨ』
冗談混じりに言う彼が、その後運ばれた病院で亡くなったと聞いた時、ルドルフを含めた騎士団の皆は、悲しくてたまらかった。
最初のコメントを投稿しよう!