0と1の世界で君とまた出会う

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『ギルドへ来るならあんアバターば使うしかんな!』  ヒロシがにやりと笑った。  ボクも思わず、笑い声が漏れてしまった。  ボクとヒロシとは違い、ハセさんはうんざりしたような顔つきになる。 「俺は変に目立つからあまり着たくないんだが……」 『だけん、ハセしゃんは本人しょっくりんアバターやし、顔ば隠しゅためにアレば着なきゃいかんばい』  確かにボクやヒロシは猫の姿だから問題ないが、ハセさんはいつもギルドへ行くときは顔を隠すアバターに変更している。  とはいえ、ただ隠すだけなんてツマラナイ。  だからこそ、が使えるんだ。 『そうだよ!!ボクたちにゃんこ戦隊ネコナンダーだろ!』 「そのネーミングセンスもどうなんだ……」  文句を言いながらも、ハセさんは端末を弄り自分の頭に緑色の猫の被り物を装着してくれた。  普段は薄紫色のマントや装飾品の色も猫の色の合わせて緑色に変更している。  狩りをやっているうちにナデシコが言い始めた戦隊ものごっこのアバターだ。  ちょうど、ボクとヒロシがネコだからと自分はもちろん、ハセさんにも無理やり猫の被り物のアバターをかぶせて始めたのがキッカケだ。
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