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出来たプリンを食べていたら…
15分後、フライパンをコンロから下ろした。
「10分蒸らしてる間にカラメルを作るのぢゃ」
「カラメル?何で作るの??」
「知らんのか?砂糖ぢゃ。」
えーっ!カラメルって砂糖だったんだあ…。
「水を入れるから用意しておけよ」
「オッケー」
鍋に砂糖を入れて火にかけると、溶けて茶色に
なってきた。
「焦げる前に火から下ろして水を少し入れて
のばして出来上がりぢゃ」
ホントだあ…プリンのカラメルだ!!
蒸らし終わったプリンの上にカラメルをのせる。
「冷やしてから食べてもいいが、暖かいうちに
食べてもうまいぞ」
「食べる!!いただきまーす!」
恭子はまだあたたかいプリンを
スプーンでカラメルごとすくって口に運んだ。
「うんまーい!!サイコー!!!」
「ぢゃろ?」
「コンビニのよりおいしいよ、ヨソプ!」
パクパク食べる恭子をにこにこしながら
見ているヨソプ。
「あれ?ヨソプは食べないの?」
「わしはさっき恭子のプリンを食べたから
お腹いっぱいぢゃ」
「そうだった。忘れてたよ」
2人で笑っていたら、救急車のサイレンの音が
外をけたたましく通り過ぎていった。
「事故、かなあ…?近いかも」
「そうかもな」
なぜか知ってるみたいなヨソプ。
ん…??
翌日の朝…
恭子が目を覚ましたら
ヨソプの姿はなかった。
どこに行ったんだろ、おじさん…?
やっぱり…夢だったのかな?
でも、冷蔵庫には昨日作ったプリンが
ちゃんと入っている。
後で食べよう。うふっ。
ヨソプの分もひとつ残しとこうかな。
テレビをつけると朝の情報番組が流れた。
あ…事故の映像…。
昨日の夜コンビニにトラックが突っ込んで
中で買い物をしていた人たちが巻き込まれて
怪我人多数…って、このコンビニ…!
それは恭子のアパートから
一番近いコンビニだった。
しかも昨日のこの時間は、恭子がプリンを
買いに行ったはずの時間だった。
もし、あのままコンビニに行ってたら…
私も巻き込まれてた…?
もしかしたら、
ヨソプはこうなるって知ってたのかも…。
だからコンビニに行く私を止めてくれたの?
ありがとね…太っちょ妖精さん。
おかげで命拾いしたよ。
プリン、とってあるから食べにきてね。
恭子はテレビの画面を見ながら
そんなことを思っていた…。
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