生きてるだけで罪な顔を見放題。許されますか?

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生きてるだけで罪な顔を見放題。許されますか?

「おはよー」 ふふふ、おはよう、イケメンの相楽くん。 今日も相変わらずかっこいいね。 はぁ、今朝からご尊顔を拝見できるなんて。 少し距離はあるものの、会話が聞こえる程度のそれで、まさか同じタイミングで彼と学校までの道のりを歩けるとは、だれが予想できただろう。 「んだよー、古典の宿題やってないのかよ。お前、今日当てられる番じゃなかったか?」 「忘れて寝ちゃったんだよ。頼む、見せてくれ」 ふーん、宿題もできないなんて、ダメだなぁ。 でも、あの国宝級顔面がだらしないなんて…… いい、許せる。わたしがもしなら、すぐにノート差し出しちゃう。 見返りなんて求めない。 だって、その顔を見られるだけでプライスレスだもの。 ーーーはっ。 また、妄想してしまった。 一度も話したことなんてないし、そもそもそんなふうに私的に声をかけたらいけない関係のくせに。
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