光明の理由

1/1
前へ
/10ページ
次へ

光明の理由

「色々聞くことができたらよかったのに。ルールがあるとどうしようもない。それにあまりにも危険すぎる…」 優斗は捜査に乗り出すことを諦め、改めて考え直す。とはいえ、情報はゲームマスターから送られてきた資料だけであり、何の手立てもなかった。 紙とのにらめっこを続けただけで、時間だけが無情に過ぎていった。焦りだけが募っていく。優斗に残された時間は24時間を切ろうとしていた。 「16日の0時ぐらいに死んだから、21日の0時ぐらいまでか。 分かりづらいんだよな。21日だって言っても、数分しかないわけだから、実質20日までみたいなもんだろ。どうせなら、20日に死んで、、、」 暗殺ゲームに参加してから、増えた独り言の途中で優斗は口をつぐんだ。何か違和感があると。 優斗はその違和感をもとに資料を読み直す。 「やっぱり、そうだ。おかしいんだよ。暗殺者は密室を作り出すために重大なミスを犯したんだ。」 「このゲーム、俺の勝ちまで後少しだ。」 暗殺ゲーム:依頼者のターン   終了まであと23時間。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加