第2話 隠された扉

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 自分の身が綺麗になったところで、私は塔の内部を見渡します。  一階部分には木でできた簡素なテーブルが一つと椅子が一脚。  それからパンの入っている木箱と、井戸、そしてトイレ。  トイレは壁に囲まれているわけでもなく、ただただ床にぽつんと便器が置いてあるだけです。  特に匂ってこないので恐る恐る便器の中を(のぞ)き込むと、暗がりにうねうねと不定形の何かがいるのが見えました。  我が家のトイレにもいた、何でも分解してしまう魔物ですね。  しっかり登ってこられないようになっているので、よしとします。  お尻を拭く紙がありません……お湯を用意してから用を足さなければなりません。気を付けないと。  とりあえず、一階部分を洗浄してしまうことにします。
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