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どうして私はこんなところにいるのでしょう。
どうして何もしていないのに、こんな場所に閉じ込められなければならないのでしょう。
ずっと、頑張ってきたのに。
望まぬ婚約だって、王妃教育だって、父の、家のためになるならと自分の気持ちなど押し込めてずっと、頑張ってきたのに。
そんな思いが、どんどんと涙となって目から溢れ出てきます。
物心ついた頃から我慢し続けてきた、流されなかった涙が押し寄せてくるようでした。
そんな私に、セイル様が大慌てで色々なものを出してくださる姿がおかしくて、涙の後に笑いが溢れました。
私の周りにはたくさんの美味しそうな食べ物や果物にケーキ、ドレスや宝石、大きなクマのぬいぐるみなんかが置かれています。
どれが私を泣き止ませたのか、セイル様はたくさんの物の向こう側から私を窺っていました。
違います、セイル様。
私は貴方のおかげで、笑えているのですよ。
目は腫れているし、頭も痛いけれど、とてもスッキリしています。
何もかも、セイル様のおかげです。
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