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気付けば明かり取りの窓の外は暗闇に包まれていました。
小さく切り取られた空には、星の一つも見えません。
私は二階の洗浄をすることにしました。
セイル様は、大量に運んできてしまったものを地下に片付けてくれています。
食べ物などの傷んでしまうものは、後で地獄に持って帰るとおっしゃっていました。
塔の壁に沿って螺旋階段を登ると、塔の半分くらいを埋めるように部屋があります。
そこには粗末なベッドが一つだけ置いてありました。
私が洗浄を終えると、様子を身にきたセイル様が顔を顰めます。
「なんだこのベッドは。こんなものに寝てはお主の柔肌が傷付くではないか! 少し待っていろ」
セイル様は粗末なベッドを持って消えてしまいました。
そして、すぐに大きなベッドを持ってきてくださいました。
布団もふかふかで、太陽の香りがします。
ついでにと、椅子も一脚持ってきていて、それは一階で私が座る椅子なのだそうです。
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