96人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
私達はまた鏡の中へ入り、マルティム様の待つ場所へと移動しました。
着いた場所はまるでお城です。
天井も高く、それを支える柱には様々な彫刻が施されていました。
巨大なシャンデリアの下には、純白のテーブルクロスが敷かれたテーブルがあります。
果物の乗った皿が並ぶそのテーブルに、私達は促されました。
「リネット、こちらはマルティム様。お主を地獄まで移動させてくれたのだ」
「リネットと申します。大変お世話になりました」
「畏まらずともよい。セイルが一目惚れしたというのでな、こちらも楽しませてもらった」
「ま、マルティム様! それは言わない約束ではないですか!」
「そうだったか? すまんな」
セイル様が遊ばれています。
先ほどのブエル様もそうでしたが、マルティム様は位の高い方なのでしょう。
失礼のないようにしなくては。
最初のコメントを投稿しよう!