【番外編】二人の悪魔

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 私達はまた鏡の中へ入り、マルティム様の待つ場所へと移動しました。  着いた場所はまるでお城です。  天井も高く、それを支える柱には様々な彫刻が(ほどこ)されていました。  巨大なシャンデリアの下には、純白のテーブルクロスが敷かれたテーブルがあります。  果物の乗った皿が並ぶそのテーブルに、私達は(うなが)されました。 「リネット、こちらはマルティム様。お主を地獄まで移動させてくれたのだ」 「リネットと申します。大変お世話になりました」 「(かしこ)まらずともよい。セイルが一目惚れしたというのでな、こちらも楽しませてもらった」 「ま、マルティム様! それは言わない約束ではないですか!」 「そうだったか? すまんな」  セイル様が遊ばれています。  先ほどのブエル様もそうでしたが、マルティム様は位の高い方なのでしょう。  失礼のないようにしなくては。
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