96人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
「お心遣いありがとうございます」
お茶会が終わると、マルティム様が私達を移動してくださいました。
一瞬で見慣れた私の部屋の中へ移動しています。
何が起きたのか分からないくらいでした。
「す、すごいですね」
「うむ。お二方には助けられた」
「私のために色々な方へ協力を仰いでくださっていたのですね。セイル様、本当にありがとうございます」
「気にするな」
「あの、マルティム様のお話にあった一目惚れというのは……」
「それは忘れろ」
「嫌です」
眉根を寄せるセイル様がおかしくてくすくすと笑っていると、繋いでいた手を引かれて強引に口付けられます。
唇から私を丸ごと食べられてしまうのではないかと思うくらい激しい口付けは、私が何も考えられなくなるまで続くのでした。
【END】
最初のコメントを投稿しよう!