177人が本棚に入れています
本棚に追加
長い夜
部下の女性に仕事上のことで相談があると言われて話が聞ける様な落ち着いたBARで飲みながら聞くことにした。
話を聞かないといけないわけだから、もちろん飲み過ぎるハズはなく二杯しか飲んでいなかったのに途中から記憶がなくなった。
あとからその部下を問い詰めたらハルシオンを砕いて俺のグラスに入れたと白状した。
タクシーの運転手を巻き込んで俺を部屋運ぶと一葉が目撃した通りのことになった。
彼女も頑張っていたらしいが、まずあの状態でガチ勃ちになんかならないし一葉が入ってきた時にようやく俺の頭も覚醒して一気にふにゃふにゃで部下も諦めて帰った。
だいたい、一葉に合鍵を渡しているのにその部屋に連れ込んだりしないだろ。
それからは誰に対しても反応することは無くて、未花にも勃たないしする気も無かった。
ただ、一葉をおかずにすればイケるからそれはそれでいいかと思っていた。
初めは神妙に聞いていた一葉も最後の一言で噴き出してしまう。
「下ネタおやじ」
「それならなんで信彦の元カノと付き合ってるの?」
「一葉以外だれでも同だと思った。それに未花にEDであることを伝えて断ろうとしたが、それでいいといわれ、どうでもいいと思った。そもそも未花はオレを言い訳にして信彦と会っている」
「なんだよそれ」
「オレが聞く限りではよく二人で会ってるし、夜も泊まっている」
「今回のことも未花は一葉が来てると思っていなくて俺には途中で帰っていいとか言っていたしな」
「多分、信彦に断られて俺をだしにしたんだろう。ヤバそうな女だろ」
そう言うと仙太郎は笑った。
最初のコメントを投稿しよう!