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「最近、夜寝ると全然目が覚めないでグッスリなんだ。そのせいで昼まで寝ちゃって大学に行けないこともあって……。それで、さ……、枕もとに長い髪の毛が落ちてたことがあって……」
「え?」
「友達が俺を写した写真の背後に必ずといっていいほど白いワンピースの女が写ってて……」
「待って、ねえ、それって!」
そういえばあの時彼はぐっすりと眠っているようだった。私の気配にも彼女にキスされたことにも気づかないほどぐっすりと。
「もう一度ちゃんと話そう。俺、絶対浮気なんかしてない!!」
モニター越しでもその眼差しを見れば嘘なんか言っていないのはわかる。私のことが好きだって、伝わってくる。
私もまだあなたが大好きなの。大きなワンコみたいで素直で優しくて可愛い。
「今、開けるね……、私もきちんと話がしたい」
ようやくモニターの中で微笑んだ彼、私もその表情に安心してインターホンを切ろうとした瞬間。
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