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地域性はどうだろうか。
五十嵐の住まいは、まごうことなき、ど田舎だ。
家の目の前には田んぼが聳(そび)え、夏になるとカエルのオーケストラが始まる。
更には、電車1時間に1本という始末だ。
今回はたまたまテレビをつけたら、Kenny君の存在を知ることができたが、他のみんなはどうなんだろうか。
歯痒くなってきた五十嵐は、爪を噛み始めた。
イライラしたときは決まって、こうする。
周りの人間は一体どうなんだ。
どれほど認知しているのだろうか。
友人に連絡してみるか。
正味、友人から情報を聞き出すのは実に容易い。
だが、聞いた後どうする。
きっと友人はこう思うだろう。
ーーなぜ聞いてきたのか。
まさか、欲しいのか?
あの顔で。
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