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「へぇ、昨日はあんなに悩んでたのに、普通に仲良しになってんじゃん。」
一限目の課題をお互いに見せ合いながら話しているタツと隣の席の彼女に目をやりながら、ユースケは前の席のコウヘイに話しかけた。
「あ、そういえばコウヘイ予言してたな、2人が仲良くなるだのなんだの。結果本当になったっぽいけど、あれ結局なんだったの?」
「ああ、あの予言?別に大したことしてないさ。彼女にタツが友達になりたがってるって伝えただけ。」
「え?それだけ?」
「そ、それだけ。だって彼女がタツに冷たかったのって"好き避け"だもん」
「スキサケ?」
「彼女、タツの事が気になってんの。それで顔合わせらなかったり、上手く話せなかったりしてたんだよ。」
「え、そうなん?」
「そうだよ。で、そういう初々しい恋してる時って、相手にどう思われてんだろ?って不安がギクシャクした態度に拍車かけたりすんじゃん?だから、ストレートにタツは仲良くなりたがってるって教えたのさ。そしたらご覧の通り、昨日までのが嘘みたいな仲睦まじいご様子で、俺は2人の恋のキューピッドって訳」
「お前、彼女の気持ちとか、よく察しがつくよなぁ。でも、恋のキューピッドって、、、それじゃまるで、タツも彼女の事好きみたいじゃん」
「・・・お前、、、いや、お前ら。まじ鈍すぎ。」
「お前ら?」
「タツも彼女のこと気になってんだよ。じゃなきゃあんな一喜一憂しねーだろ。本人全くの無自覚っぽいけどな」
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