Interlude 3

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「おじさんというより、お兄さんという感じがします」 「そうかな、ありがとう。朝高に通ってたのも遠い昔のような気がするけどね」 「お兄さん、朝高だったのですか?」 「そうだよ。しかも、生徒会長」  もう憂いの見えない表情で笑う彼を見て、これは何かの縁なのか、と思う。自分も生徒会だと話すと、彼はさらに打ち解けたような様子になった。  踏切を渡れば、自分の家はすぐそこだった。彼とは、よほどの偶然がなければ、もう会うこともないだろう。そのことを、何故か惜しいと思っている自分がいた。 「そこの公園で、少し話しませんか?」  大胆な行動に、自分自身が一番驚いていた。最近の生徒会での変化が、ここでも出ているのかと思った。しかし、すぐに恥ずかしくなって、慌てて言い訳をする。生徒会のことで相談したい、と。  同じく驚いていたような彼は、その言葉を聞いて、すぐにこころよく頷いてくれた。  それでもこちらが未成年であることを気にしたのか、一応と言って、仕事で使う手帳を身分証明のために見せてきた。彼の名前を初めて知るとともに、その職業に驚いた。  少しだけ緊張しながら、公園のベンチに並んで座った。  生徒会のことで相談したいと言った手前、こちらの話をせざるを得ない。自分の話をするのは苦手だったが、言葉は自然とこぼれてきた。  単純に、年上の人と話すことが新鮮だった。自分よりも大人な人と話すことが。同級生も、本当は何もかも自分とさほど変わらないのだろうが、いつだって、そう見えるというだけで前に立たされてきた。同じ同級生をまとめる役をさせられてきた。それに対してはっきりと不満を持っていたわけではないが、疲れる時もあったのだ。  彼の方も、他人に弱みを見せたことが後ろめたかったのか、こちらの話を積極的に聞いてくれた。
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