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「……ん」
日差しが落ちて、薄暗くなった部屋。
見慣れない天井と壁の色に、少しの違和感を感じても、未だぼーっとする意識。
あれ……?
ここどこだっけ……
何でこんなにダンボールばっかり……って!?
一気に覚醒した私は、がばっとベットから起き上がる。
え、えっ!?えーーーーっ!?
私寝ちゃったのっ!?
ちょっと体を横にしたかっただけなのに!
まさか本気寝してしまったとは……
片付けも全然進んでない。
学校の後はバイトだし、バイト終わってから少しずつやったとしても、数週間はかかるかもしれない。
自分のまいた種……というか自業自得なのだが。
「はぁーーーー……」
盛大に溜め息を着き、ふと何か忘れていることに気付く。
そういえば、琉生が飲み物買いに行くって言いに来てた……よね?
近くのコンビニって言ってた。
……てことは、買い物と行き帰りの往復で30分も掛からないとして、私が寝ていた間に帰って来てる。
ふとドアの前に置いてあるペットボトルが目に入る。
……ミルクティーとレモンティーとストレートティーの無糖と加糖。
それからハムレタスのサンドイッチ。
……買ってき過ぎじゃない?
そっか、私なんの紅茶か言わなかったから。
悩んだ挙句、味の違うものを買ってきてくれた。
更には頼んでいないサンドイッチまで。
お腹空いてるかもって思って買って来てくれたのね。
それが琉生の優しさで、心配りが出来る人なのだと思うと少し微笑ましく、少し嬉しくもある……がっ、ちょっと待って!
琉生が買ってきてくれた紅茶がここにあるってことは……琉生はこの部屋に入ったってことで、寝てる私を見た……ってことじゃない!
それに気付いて温かい気持ちから一変し、一気に冷や汗が流れる。
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