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「俺は爆破の止め方はわからん。どうしても止めたいなら自分でどうにかしろ。」
この鶏、投げやりです。何たる怠慢。少女漫画で作者が主人公の勉強シーンで五話もたすくらいの怠慢。そこで桃は困ったように肌の色を緑白青のファミ色に変化させながらつぶやきました。
「これは予想なんだが。要するに俺達が一番いいと思う世界を概念にしちまえば、爆破も止まるだろ。」
「よく桃が書いてた裏垢の小説みたいな?」
「な、そんなもんねえぞ婆婆!」
「『鯖寿司の神ーテンドンマン推しー』これはお前じゃないのか?」
因みにプロフィールは19才女性・都心住みwithどこからか詐欺臭さの香り付き。それを見つけた桃は肌を白黒に変えました。お前は熊猫か。
「『猫をシャンプーしてたASMR女子が悪役令嬢のモブとして異世界へ!?ー初恋secound loveー』」
カタカタ
ASMRで猿渡さんが反応しました。実写版は主演を狙っているのだとか。収益の半分は私に収めてほしいものです。
「いいか婆さん。ネットの俺と、実際の俺は別人物OK?」
「KOの間違えじゃねえのか。」
「黙れ婆さんよ。…もうまどろっこしいから全員で一斉に想像しようぜ。」
全員で円をつくると鶏もそっと寄ってきました。それはハンバークプレートのコーンのようにそっと。
「途中で笑わすなよ。」
「いっせーのーでの『えー』で想像な。」
「心通じあわせていこうな。」
「騙し討ち禁止な」
「お前らは牛乳の一気飲みでもしようとしているのか?」
最後の鶏の合図で我々は想像をはじめました。
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